外壁材に合わせて
こんにちは。
河合塗装工業営業の伴です。
今日は、豊橋市東岩田にある現場へ行ってきました。
いよいよ外壁の塗装作業に着手
今日は、外壁の下塗と軒天の塗装を行っていました。
一軒の家でも様々な外壁材
この現場は、外壁が3種類使われています。
玄関前はタイルです。
タイルは、塗装が必要のない素材のため、養生したりして塗装の施工範囲外です。
傷みの目立つ箇所はサーフで下塗
ベランダは、リシンが吹き付けてありザラザラした質感です。
ベランダは日当たりの良い南面にあり、やや傷んでいる印象です。
この部分は下塗まで終わっていますが、下塗にはサーフを使用しました。
サーフは、塗膜に厚みがつきやすいボテッとした塗料です。
下地が傷んでいて、塗膜に厚みを付けたいときに使用します。
逆に下地があまり傷んでおらず、表面がつるっとした素材だと塗り跡が出やすいのが
難点です。
傷みが少なく下地の形状を活かしたいときはシーラーを
それ以外の部分は、板を張り合わせたような形状のサイディングです。
特にクラックなどは見当たらず、欠けたりした部分もないので、
表面がきれいに仕上がるように下塗はシーラーで塗りました。
今回使用したのは透明なシーラーなので、乾いてしまうと厚みもなく、
あまり塗った感がありません。
しかし、下塗は塗面の下地を整える意味でも、密着を良くする意味でも
とても重要な工程です。
乾燥させている間に軒天塗装
下塗を乾かしている間に、軒天の塗装に入ります。
軒天とは、屋根や庇などの軒の部分の天井に当たる部分です。
軒天はほとんど白で塗る
例外はありますが、殆どの場合白で塗られていて、塗替えのときも
白を使用することが多いです。
室内の壁紙も、白いものが多く使われますが、空間を広く見せたり
圧迫感を感じにくくする効果があります。
透湿性重視の塗料で膨れの防止に
軒天に使われる塗料はNADというもので、透湿性に優れた塗料です。
外壁や屋根を塗るときには、『塗料には紫外線から外壁を守る』という
おおきな役割がありますが、軒天は『水分を外に逃がす』という目的が強くなります。
雨の日などの湿気の多い時、どうしても天井には湿気が溜まりやすくなります。
こうしたときに透湿性が低い塗料が塗ってあると、建物自体が吸った水分を
外に逃がすことができず、塗膜が中に入った水分が温められて水蒸気になって膨張すると
塗膜が風船のように膨れてしまうことがあります。
軒天以外にもこんなところに使います
なので、軒天を塗るときや、和風の住宅の垂木の先端を塗るときなんかにも
NAD塗料が使用されます。
軒天塗装時はとにかく飛散を身に受ける
基本的には軒天は下から塗るので、塗料の飛散を受けやすく、
ヘルメットや顔に白い塗料の粒をいっぱい付けながらも丁寧に塗ってくれています。
塗装しないタイルですが・・・
タイルの部分にもシーリングが施工されていました。
他の部分と違い、上から塗装を行わない部分なので
色のついた変成シリコンシーリングで施工してあります。
下地の素材や施工工程に合わせた材料選定
一軒のお宅でも、いろんな外壁材を使われていると塗料やシーリングもそれにあわせて
材料の選定を行っているので、色だけでなく、場所に合わせても材料を使い分ける必要
があります。
見た目ではわかりにくいのですが、この手間が長持ちする塗装につながるので、
ほんとうにありがたいなと思います。