スレート屋根の塗装
こんにちは。
河合塗装工業営業の伴です。
今日は、屋根の塗装を行っている現場を見に行ってきました。
塗装する屋根の素材は・・・
屋根は、スレートです。
今回、初めての塗装だそうで、縁切りのためにタスペーサーを
装着予定でしたが、だいぶ浮いており縁切りの必要はないと判断したため、
そのまま塗装をすることにありました。
縁切りって?
縁切りとは、スレート屋根を塗装する際、
雨の抜け道となる隙間を塗料で埋めてしまわないように
隙間を確保する作業です。
スレート屋根は、比較的薄い屋根材のため、
隙間が狭く、塗装を行うときに塗料が隙間を
塞いでしまうと、雨が屋根の中に溜まってしまうことで
雨漏りにつながるリスクがあります。
なので、塗装の際にしっかり隙間を確保するために、
プラスチックのタスペーサーという機材を挟みます。
縁切りが必須なはずのスレート屋根ですが・・・
しかし、屋根の塗膜が傷んだまま放置すると、
屋根材が水を吸ったり乾いたりを繰り返すうちに、
反り返って自然と隙間が広がってしまいます。
この状態でタスペーサーを挟んでも、簡単に落ちてしまう
ため、この状態での使用はおすすめしません。
傷みが多い屋根は高圧洗浄すると・・・
このお宅の屋根は、もともと黒い色でしたが、
苔がだいぶついており、高圧洗浄を行った際に
古い塗膜も一緒に剥がれて、すっかり素地が
見えている状態です。
ここから下塗りしていきます!
屋根の塗装を行う際、まず大事なのは、
下塗り材に何を使うか、材料を選定することです。
今回は、ベスコロという下塗り材を使用していました。
ベスコロは、水性の下塗り材で、上塗り材に何でも使えるのが強みです。
下塗り材は、無色や白っぽい色のものが多いイメージですが、
今回使っているのは黒に近いグレーです。
ベスコロを使うメリットとは?
色がついていることで、上塗りを塗った際に色が透けにくくなるというメリットがあります。
今回ベスコロを選んだ一番の理由は、上塗り塗料の吸い込みを止めるのに
優れているからです。
下塗りの選定を誤ると無限に吸い込む!?
素地のあらわになった下地は、中がスカスカになっているので、
普通に塗料を塗り重ねていってもどんどん吸い込んでしまい、
なかなか造膜することができません。
塗装の目的は、しっかりと表面に膜を形成することで、
屋根や壁の防水性を保つことなので、
吸い込んでしまっては塗装の完了とは言えません。
その点ベスコロは、セメントやモルタルに近いような
どろっとした質感の塗料で、伸びが悪く塗りにくいですが、
素地に吸い込ませながらしっかりと下地を作り、
中塗りと上塗りで造膜することができます。
屋根の耐候性を保つのは
中塗りや上塗りに使うのは、屋根用の遮熱塗料です。
下塗りと比べると、ツヤ感が違います。
中塗り後です。
艶がしっかり出ていて、しっかり造膜できているのがわかります。
上塗り完了した箇所です。
吸い込みもなく、しっかり仕上がりました。
ベスコロを使用しなかったらおそらく4回塗っても5回塗っても
吸い込んでしまって仕上がらなかったと思います。
ベスコロがいい仕事してくれました!
現場ごとに状況に合わせて材料を選定することの重要さがわかります。
工期や材料の使用量が予定通り進みそうです。